【疑問】保育士はなぜ二度とやりたくない!となってしまうのか?

保育士を辞めた人の中には、「保育士なんか、もう二度とやりたくない!」と思う人も多く、資格を持ちながらも違う仕事に従事している人がいます。

しかし、保育士は小学生の頃から夢だった仕事にも関わらず、どうしてやりたくないと思ってしまうのでしょうか?

そしてもし、あなたが現役保育士にも関わらず、やりたくない気持ちで働いているのだとしたら、将来いつか後悔するかもしれません。

本記事では、保育士を二度とやりたくないと思う理由に加え、その気持ちから抜け出す方法にも触れていますので、ぜひ最後まで記事を読み進めてみてください。

二度とやりたくないと嘆く保育士は本当にたくさんいる!

将来の夢だった保育士になっても、数年で退職し、「もう二度と保育士はやりたくない!」と考える保育士は本当に多いです。

Twiter を見てみると、かなりの保育士が保育士をやりたくないと思っていることがわかります。

実際に、保育士の有資格者は160万人以上いても、そのうち90万人以上が保育士として働いていないことがわかっています。(※1)

それくらい、資格を持っていてもやらない保育士が多い実情です。

それでは、「なぜ保育士が二度とやりたくない!」と思ってしまうのか、その理由を深掘りしていきます。

(※1)出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取り組み」

保育士が二度とやりたくないと思う理由はこちら

今回紹介する保育士が二度とやりたくないと思う理由は、以下の5つです。

  • 人間関係が悪い
  • 給料が安い
  • 仕事量が多い
  • 時間外残業が多い
  • 燃え尽き症候群になる

上から3つの理由は、保育士の退職理由の上位を占める内容となっています。(※2)

残り2つの理由は、保育士ならではの労働問題と言えます。

それでは、一つずつ、詳しく確認していきましょう。

(※2)出典:平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)

保育士を二度とやりたくないと思う理由①人間関係が悪い

保育士を二度とやりたくないと思う1つ目の理由は、人間関係が悪いことです。

人間関係の悪さは、保育士の退職理由で最も多くあげられます。(※2)

特に、保育観のズレが保育士の人間関係を悪くさせる(※3)と言われており、先輩と後輩の保育の考え方の違いに悩む保育士は多いです。

本来は、管理職が各職員の保育方針がバラバラにならないように、ある程度方向性を一致させる必要がありますが、実際は現場に任せきりのところも多いでしょう。

このように、人間関係の歪みから、保育士をもうやりたくないと考える方は多いです。

(※3)出典:保育士におけるバーンアウト傾向に及ぼす要因の検討

保育士を二度とやりたくないと思う理由②給料が安い

2つ目の理由は、給料が安いことです。

給料の安さは、保育士の退職理由の2位に上がる大きな要因となっています。(※2)

厚生労働省の調査では、保育士(平均年齢37.6歳)の平均月給は約25万円。(※4)

対して、日本人の平均月収は、約32万円となっています。(※5)

保育士の給与が明らかに低いことがわかるでしょう。

昇進を考えても、主任か園長くらいで、ずっと働き続けることをイメージしにくい現状です。

このように、給料の低さから、保育士を二度とやりたくないと思ってしまうことがあるでしょう。

(※4)出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 」
(※5)出典:国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」

保育士を二度とやりたくないと思う理由③仕事量が多い

3つ目の理由は、給料が低い割に仕事量が多いことです。

保育士のメインの仕事は、目の前の子ども関わることですが、それ以外にもやるべき仕事はたくさんあります。

具体的には、以下の通りです。

  • 年間計画などの書類
  • 園・クラスだより
  • 行事で使う小道具や衣装製作
  • 壁面装飾
  • 卒園時に渡すアルバム

こういった業務を、子どもたちがお昼寝している時や自宅に帰った後にやらなくてはいけないのです。

場合によっては、休憩時間を割いて、書類関係の仕事をやる保育士も多いでしょう。

保育士を二度とやりたくないと思う理由④時間外残業が多い

4つ目の理由は、時間外残業が多いことです。

実は、ほとんどの保育士が持ち帰り仕事をしていることがわかっています。(※6)

しかし、その持ち帰る仕事に対して残業代が支給されることはめったにありません。

園内での業務は定時で終わっても、業務量の多さに、持ち帰らざるを得ない保育士も多いでしょう。

イツキ
持ち帰り仕事は、保育士の健康状態に悪い影響を及ぼします。
ちなみに、週5日以上の人は、燃え尽き症候群になりやすいです。(※7)
(※6)出典:保育者の現在「専門性と労働環境」p52
(※7)出典:出典:保育士の職場ストレスに関する研究ー休憩時間・持ち帰り仕事からの検討ー

保育士を二度とやりたくないと思う理由⑤燃え尽き症候群になる

5つ目の理由は、燃え尽き症候群になることです。

燃え尽き症候群とは、それまで熱心に保育士をしていたにも関わらず、仕事へのやる気を失い、子どもと遊ぶのも嫌になる状態を指します。

特に、休憩時間が満足に取れない状態で、持ち帰り仕事も多くさらに人間関係も悪いと、燃え尽き症候群に陥りやすいです。(※7)

劣悪な労働環境によって、すり減った心では、「保育士を再びやろうと思えないというのが率直な思いでしょう。

やりたくないとずっと思っていると、将来後悔する

「もう保育士はやりたくない…」と思いながら、保育士をしているのは、自分の気持ちに嘘をついています。

思っていることと実際にやっていることが違うと、常に子どもが好きな自分を演じ続ける必要があります。

果たして、いつまでその演技を続けられるでしょうか。

やりたくない気持ちで仕事をしていれば、いつか子どもに怪我をさせてしまったり、書類を作り忘れたりなど、仕事のミスが増えていきます。

そして、心が潰れて鬱になってしまう可能性もあるのです。

自分が病んでしまったら、困るのは職場ではなく、あなた自身。

ぜひ、自分の将来のために、勇気を持って今いる環境を変える行動に移しましょう。

保育士を二度とやりたくないなら転職エージェントで異業種へ

保育士を二度とやりたくないなら、必然的に異業種に転職することになります。

「でも、違う業界に行くのって怖い…」と勇気のいることですよね。

そこでおすすめなのは、転職エージェントを活用して異業種へ行くことです。

特に、20〜30代なら、まだまだチャンスは広がっています。

エージェントの担当者と話をする中で、自分の強みや行きたい業界を定めて、転職活動を進めておきましょう。

>>保育士におすすめの異業種転職を3選!注意点もあわせて

>>【未経験から異業種へ】不安を消し去る転職エージェント紹介

保育士を二度とやりたくないと思う理由【まとめ】

今回の記事では、保育士を二度とやりたくないと思う理由を5つに分けてお伝えしました。

保育士は、子どもの笑顔に癒されながら、成長を後押しするやりがい溢れる仕事です。

しかし、厳しい労働環境で働く保育士も多く、以下のようにやりたくないと思う保育士もたくさんいます。

  • 人間関係が悪い
  • 給料が安い
  • 仕事量が多い
  • 時間外残業が多い
  • 燃え尽き症候群になる

もし、二度とやりたくないのであれば、異業種に転職することになります。

その際は、一人で抱え込まず、転職エージェントを活用して、あなたの強みや行きたい業界を見極めてみてはいかがでしょうか?