退職代行を使えば、引き継ぎをしなくて済むと一度は聞いたことはありませんか?
事実、引き継ぎをせずに即日退職をする方もいますが、全員に当てはまるわけではありません。
本当に重要な引き継ぎを怠った場合は、損害賠償も請求される可能性もあります。
そこで、今回の記事では、退職代行と引き継ぎにまつわるさまざまな疑問をわかりやすく解説します。
記事の後半には、「こうやって引き継げば良いのか!」と理解できるはずですよ。
ぜひ、最後までご覧になってください。
私は、これまでに10人以上の退職代行を使ったことのある保育士に直接インタビューしてきました!
保育士の退職代行事情に一番詳しい保育士と、自負しています!
引き継ぎをしなくても退職代行で退職はできるが…
先に結論を述べると、引き継ぎをしなくても退職することはできます。
なぜなら、退職することと引き継ぎをすることは別個の問題であり、労基法5条では強制労働を禁止しているからです。
また、就業規則に業務の引き継ぎをせず退職できないと書いてあっても、法律のほうが強いので、引き継ぎせず退職できます。
しかし、引き継ぎをしないことによるトラブルも多いので、可能であれば引き継ぐつもりでいた方が無難です。
次の章から、退職代行を使っても引き継ぎをするべき理由を3つ紹介していきます。
退職代行を使っても引き継ぎすべき理由①損害賠償を請求されるかもしれないため
退職代行を使っても引き継ぐべき1つ目の理由は、会社から損害賠償で訴えられるかもしれないからです。
実際は、会社側の時間と費用の方がかかるためやらないことが多いですが、可能性としてはゼロではありません。
また、多くの退職者が1番恐れているのが、「退職代行を使ったことで訴えられるのではないか…」ではないでしょうか。
しかし、安心してください。
引き継ぎをして、会社に損害を与えなければ、逆に会社はあなたを訴えようがありません。
だからこそ、引き継ぎをするつもりで退職代行を使うべきでしょう。
退職代行を使っても引き継ぎすべき理由②現場の職員が困ってしまうため
2つ目の理由は、現場の職員が困ってしまうからです。
おそらく、職場に怖くて退職を言い出せないのは、上司が悪いのであって、現場の職員には関係がないはずです。
そして、自分がいきなり辞めることによって、しわ寄せが同僚にいくことを考えると、ちょっと胸が苦しくなりませんか?
上司のために引き継ぐのではなく、残された職員が困らないように引き継ぎをしておく方がちょっとは安心して退職代行を使うことができるはずですよ。
退職代行を使っても引き継ぎすべき理由③円満退職をするため
3つ目は、何よりも大事な円満退職をするためです。
退職代行を使われていい気分の経営者はいません。
だからこそ、退職代行を使ったとしても、円満退職を心がける必要があります。
特に、会社からの引き継ぎ要請が代行業者を通してあったにも関わらず、それに応じなかったら、「会社としてもなんてヤツなんだ!」と激高するかもしれません。
すると、腹いせに、離職票の発行や給料の振り込みを後回しにされるかもしれないです。
あくまで可能性の話ですが、退職代行を使わざるを得ないような会社だと、上司の癖がかなり強いこともよくある話です。
そのため、直接退職を申し出ないだけであって、引き継ぐ気持ちはあるスタンスを持っておきましょう。
退職代行の引き継ぎに関するよくある質問
ここからは、退職代行の引き継ぎについて、よくある質問を4つ紹介しています。
利用者が直前まで悩んでいることなので、よく確認しておくと良いでしょう。
よくある質問①引き継ぎって具体的にどうやるの?
職場に辞めることを直接言わずに辞めたいのに、「引き継いだら辞めることがバレてしまうじゃないか!」と思う方もいますよね?
実は、退職代行における引き継ぎは、直接伝える引き継ぎではなく、引き継ぎ書を作ることが引き継ぎにあたります。
そのため、あなたが職場の人に面と向かって引き継ぐことはないので、安心してください。
よくある質問②いつから引き継ぎの準備をしたらいいの?
退職代行を使って、次の日から職場に行かない場合は、退職届の郵送と同時に引き継ぎ書を作って入れておきます。
また、退職届の郵送の時に、引き継ぎ書の作成が間に合わない場合は、後から引き継ぎ書だけを郵送しても構いません。
ちなみに、最近は即日退職ではなく、予約退職をする方も増えてきています。
予約退職の場合、退職日までにコツコツ引き継ぎ書を作り、最終出勤日になったら自分のロッカーやデスクに引き継ぎ書を残しておく方もいます。
よくある質問③引き継ぐことがない場合はどうしたらいい?
入社1ヶ月くらいで特に引き継ぐような重要な仕事もしていない場合は、引き継ぐ必要がないことがほとんどです。
しかし、円満退職には引き継ぐ意思を示すことも大切です。
例えば、「引き継いで欲しいことがあれば代行業者を通じて連絡してください」と言った趣旨の書類も退職届と一緒に送ります。
そうすることで、「いきなり辞めたけど、現場には迷惑をかけたくない気持ちがあるんだな」と思わせることができるので、より円満退職に近づきます。
よくある質問④引き継ぎ不要と書いてますけど…本当ですか?
退職代行業者が運営するコラムでは、引き継ぎ不要と書いているところもあります。
この意図としては、依頼者にいますぐ苦痛から解放されることをイメージしてもらうために、便宜上引き継ぎ不要と書いているのだろうと推測されます。
確かに引き継ぎ不要なケースもあるので、サイトに書いていることはウソではありません。
ただし、あなたの仕事におけるポジション次第によっては、引き継がないと職場に大混乱を与えてしまう可能性があるので、「引き継ぎはどうしたら良いのか?」を代行業者と相談しておきましょう。
退職代行を使った人はどうやって引き継ぎした?【保育士の事例】
それでは、実際どのように引き継ぎをするのか、過去にインタビューした事例をもとに紹介します。
以下の事例は、男の退職代行を使った保育士の方の引き継ぎ方法です。
少なくとも、私がいなくなる1ヶ月の予定や、私が担当していた行事の準備の引き継ぎです。
具体的には、「わたしがやろうとしていたことは…こういうことで…こんな狙いで想定していました。ただし、最終的には、現場の先生がやりやすいように変えていただいても全く問題はありません。」といったふうに引き継ぎ書に書いておきました。
引き継ぎ書は、自宅のパソコンで作成して印刷し、最終出勤日に職場に置いておきました。
》退職代行インタビューの全文はこちら
※インタビューでは細かい引き継ぎ方法は省略しています
まとめ:退職代行を使っても引き継ぎするつもりでいましょう!
ここまで、退職代行を使ったら引き継ぎをしなくても良いのか?という疑問にお答えしました。
結論、引き継がなくても退職はできますが、引き継ぐつもりでいた方が良いです。
引き継ぐつもりでいた方が、結果的に円満退職しやすいです。
悪いのはトップや運営方針であって、現場の職員ではありません。
そこは区別して、残された現場の職員が困らない程度に引き継ぐつもりでいましょう。
また、細かい引き継ぎ方法や引き継ぎタイミングについて、利用する予定の退職代行とよく相談して決めてください。
最後まで、記事を読んでいただき、ありがとうございました。